キムチの味

日本に来てから3年4ヵ月。母国にいる時は外国語(日本語と英語)の本を読んだり、外国語のツイートをしたりしていたけれど、もう殆んどやらない。今は少しでもたくさんのハングルが読みたい、聞きたい、そして書きたい。

キムチが嫌いだった私が日本に来ていきなりキムチ大好き派になったのと同じ背景があると思っている。勿論韓国で食べたキムチと日本のキムチは味が全然違うし、私はどっちかというと日本のキムチのほうが食べやすいし口に合う気がする。でも味の問題より先に「とにかくキムチが食べたい」という気持ちの問題。

私はいつも母国語ではない言葉を使うのが好きだった。言葉で作られる限界を超えて、今まで考えたこともなかったことが考えられるようになる、外国語の力が好き。外国語を通じて外国人と話したいとか、旅行をしたいとかという気持ちはあまりない。それよりは外国語で考える自分、外国語で発見できる自分の方にずっと興味がある。だから「もう知っている母国語の自分」よりは「まだまだ未知の外国語の自分」が楽しくて、外国語の勉強をする。

日本に来て少し時間が経って、日本語はだんだん外国語ではなくなって、むりやり名前を付けるとしたら「生活語」と呼べるだろう。必要な時、例えば請求書を読む時や地震・天気情報を確認する時、仕事をしている時など以外には日本語の文章をあまり読まなくなり、日本語のツイートもやらなくなった。日本語の本がこんなに身近にあって、安く手に入るのにもったいない。昔は外国語としての日本語を使うのがただ楽しかったが、今は生活するため、生き残るための日本語を使わないといけなくなったから、やっぱりなんか違う。

だからこそ日本語ドットコムを始める。キムチも美味しいけど、納豆も食べようと。